生きてますよここ東海岸

沖縄で田舎暮らしをする若者の非日常会話

+or- どっちを選ぶ?

とうとう来たかこの時が

 

ワカゲノイタリ村に住み着いてかれこれ1年ちょっとがたった。

 

 現在村人3人。

 

生活用品、食費、酒、光熱費、ガソリン、資材、道具、猫の餌。挙げればきりがないほど出ててくるお金の出費。

 

今まではお金がある人、タイミングが合う人が払ったりしていて、なあなあでやり過ごしてきたお金のやり取り。

 

それが今回の村会議で皆でしっかりとフェアにしていこうよ。という事になった。

 

そりゃそうだと思う。

村の当初は、僕と具志堅の二人だけだったから、お金なんてある人が払えばいいと思っていた。 

 

僕と具志堅はお金に対してルーズというよりも、なめていた。  

 

お金の力、便利さや怖さを知らなかった。

 

お金なんてその内、適当に好きな事やってれば後からついてくるんだろって。

 

結果ボロボロ。

 

収入も少ないのに、道具やら資材やら買いまくってたらそりゃなくなりますわな。

 

それでも経済面は見ないように、考えないようにしていた。

 

たまに講演やワークショップなどの依頼が入ってきて、割りのいいお金をもらったりしていたから、やっぱり俺らいけんじゃね?的な感じになっていた。

 

りーなが村に来るようになってから道工や食材など様々な物に投資をしてくれていた。

 

悪く言うと、僕らはそれに依存していて、危機感と言うものが全くなかった。

端から見ると一向に先が見えない僕らのやり方(僕らはそれがベストな行動だと思っていた)に苛立ちながらも、一生懸命一緒にやって来てくれていたが、とうとうりーなの資金も底をついてしまった。

 

当然りーなは俺らの呑気さに不安になり怒る。

 

ごめんなさい。

 

日常的に、表面的な事で揉める事が増えていった。

 

三人の関係が少しずつ、確実に良くない方向に吸い込まれていく感じがした。

 

どんよりとしていて、不気味なねっとりとしたもの

 

そいつが僕らにまとわりつき、暗い方へ、暗い方へと連れて行ってしまう。

 

僕らは、ゆっくりと、ゆっくりと、そいつに連れていかれ、気づいた時には何も見えなくなっていた。

 

本当に、もう終わったなって思った時があったけど、最近やっとなんとか抜け出せたと思う。

 

色んな人のおかげさまです。

 

そして色んな人にも、村人たちにも、すぐる少しバイトすればって言われるようになった。

 

りーなからは、僕がニート時代の時の親並みにバイトすればと言われていた。

 

具志堅は財団や企業のお偉いさんたちと繋がり、資金面の改善に全力を注いでいる。  

りーなは学校と契約をして、特別支援という形で仕事を始めていた。

 

僕はというと、肥料も農薬も使わない農業に心を奪われて、土とひたすらにらめっこをする毎日で、収入はたまにバイトする程度でほぼゼロ。

 

取り残された感が半端じゃなかった。

 

この状態ではとても経済面をフェアにするなんて事は到底無理なことだ。

 

ならばバイトをすればいい。

だいたい月6.7万ぐらい稼げばフェアにできるから、週4日ぐらいバイトすればいいわけだ。

 

100人中100人がそういうかもしれない。

 

けれど僕が出した答えはというと、、、

 

NO!だ。

 

嫌だ、まじで嫌だ。

 

皆何かをするという、生活にプラスをしようとするが、僕はやりたくない事はしたくない。

 

プラスという選択以外にもうひとつ選択肢があるのだ。

 

マイナスだ。

 

僕はそういう考えだ。

 

そう、引くこと。それが僕の出した答え。

 

だから僕は、出費を皆でフェアにするという計画から抜ける事にした。

 

つまりこの場を出ていく

 

引っ越しだ。

 

そうと決まれば話は早い。

 

さらばだ、具志堅とりーな、今までお世話になりました。

 

ばーい