教えてください、やんばるの神さま。2
りなです。
前回の記事、
の続きです。
とりあえず、畑について嬉しさのあまり、涙が出そうでした。
なんと、1/5ぐらい。耕されていた。機械を使われていたけど、きっと、隣の畑の農家であり、近所に住む何でも出来るおじーだ。
「耕している」と言う時点で自然農法にはならないらしいが、無肥料・無農薬、無除草剤にはとことんこだわりたい。
とりあえず道を作る。直感でそう感じたので、道作りに取りかかる。道にならなくても、横畝、たて畝、どっちでも大丈夫なように中間を選んで作業開始。
始めた途端に途方のなさに気づく。畝一つは作りたかったけど、道、終わるかなぁ。不安に思えて来た。
スコップで、手作業で、土の状態などを見ながら一人で、ススキと山に囲まれながらただただ、道作りをしていた。近所の農家さんが来て、「お前らまたやってるのか笑」と茶化しに来ないかなーとか思っていた。どちらかと言うと、茶化しに来て欲しかった。微力ではあるけど、限りなく無力に近い状態だ。
ふと、去年ニートになる前の私を思い出した。あの頃と今って何が違うんだろう。めっちゃ仕事してめっちゃ活発で活動的だった自分。どうやってここにたどり着いんだんだろう。
前を見る。まだまだゴールは遠い。
腹筋が少しづつ痛くなってくる。いい運動だ!と思いながら、誰か、来ないかな。手作業で、スコップでこんな途方もないアホなことやってる、小娘を笑ってくれる近所の農家さんは来ないだろうか…。
そうこうしていると、一台の軽トラが戻ってきた。
誰だろう?
「お産休取ってたのかい?」
冗談交じりにニコニコと声をかけてくれたのは、あの記事にも出てきた、キンジョーさんだ。
その伝説の記事がこちら。
キンジョーさんの最初の一言にまた涙が出そうだった。
「あんた見えないと寂しいよ、どこ行ってたの?」
うわーーーー。キンジョーさん…。
それから笑われること大前提に今やっていることを説明すると、「今だよ、今。沖縄は、今やらないと。自分だったら全部、今やるなー。」
笑われなかった。キンジョーさんは出来る方法を教えてくれた。自信なく話す私に、
「まずは自給用。自分たちが食べたいものをまずやるんだよ。」
淡々と、色んな“出来る方法”をガイドしてくれているようだった。キンジョーさんは隣でうっちんをやっているので、明日の朝ちょっとお手伝いに行くとだけ約束し、畑に戻った。
「おーい!コーヒーもらうかー!」
キンジョーさんからコーヒーをもらった。この、近所の農家さんからの“コーヒー”に救われたのは二度目。
でもそんなに浸っている時間はない。作業に移る。色々と考える。全然進んでいるように思えなかった。それでも、遠いゴールを目指して、10cmずつ、10cmずつ、道を作っていく。腕が悲鳴をあげる。腹筋が痛い。手に豆が出来そうだ。
いつ終わるの…。。。
でも、ふと後ろを振り返ると、確かに、進んでいた。
結構、進んでいた。人生って、こんなもんかもしれない。その場にいるときは自分の成長は感じない。本当に、進んでいるの?本当に。意味あるの…?
だが、確実に進んでいる。塵も積もれば山となる、まさにそういう気分だった。
やっと、最後が見えてきた。それと同時にススキの根っこが大量にやってきた。腕が限界にきていたので太ももを使うが、足も結構プルプルする。腹筋も痛い。手も痛い。でも、それでも、進まなきゃ。
畝、一つは作りたい…!!!
無理だった。筋力の限界ってやつ。気力で頑張ろうとしたけど、筋力がついていかなかった。スコップが持ち上がらない。スタミナは全然大丈夫だったが、筋力が…。
道の最後の50cmぐらいの部分は出来なかったけど、最後に枯れたススキを敷いて、今日の仕事を終えた。
ふぅー。一人で1時間やってこれか…。しかもこの筋力だと30分につき休憩15分入れないと、半日ももたない。
まだまだだ。
そう思いつつも、ここまで出来た自分を褒める。ちょっとしか進まなかったけど、進歩。これで、畑の姿がちょっとずつ、見えてきた。