年女の定めと落ちて来たトマト
午前3時。
目の猛烈な違和感を感じ、起きた。
「目がやばい!目がやばい!おかしい、半分しかあかない、腫れてるはず!」
起き上がってまずは恐怖から震える手で目を洗う。水道水の水は冷たい。そのせいか少しだけ震えも収まり、顔を拭く。
「鏡見るの怖い…」
そう呟きながら電気をつけ、鏡の中をのぞいて見た。
「きゃーーーーーーーーーーーー!」
呼吸が荒れる。
「目が、目が、目が!!!!!」
鏡に映っていたモノが私の顔だと信じきれずにひたすらに「目が!!!」と叫んでいた。
左目の周りが完全に晴れ上がり、白目まで腫れていて、まるで黒目が陥没しているかのようでした。終わった、と思った。
本気で目が見えなくなると思った。
焦って動揺する私にとりあえず冷やそう、と、すぐるが氷を持って来てくれた。その間にアレルギーやらなんやら調べてくれて、猫アレルギーかもね。という話になった。呼吸が荒い私は、ひたすら「目が、目が、どうしよう…」の繰り返し。
氷を当てること約20分。腫れが引いてきた。自分の顔を見るのが嫌だったので、感覚でもう大丈夫だと思ってからまた眠りに落ちた。
朝8時。
眼科へ向かう。受付で、結膜炎かもしれないということで特等席をもらった。
「ウロウロしないでください。会計もここでやります。あまり何も触らないでください。」
こういう調子で待つこと1時間。アレルギー性の結膜炎だということが分かった。目薬を二つもらい、学校に電話をして事情説明。
「今日は大事をとって休んでください」
の一言。体の“休め”のサインなのか。日頃の不注意か、いや、両方か。
何も予定がない。なんだんだ、久しぶり。ここ1ヶ月、必ず毎日何かがあった。土曜日も仕事だ。
そして休みと分かった私が最初にやったことは、お庭の手入れ。約30分やったあとに休憩。
するとなんと、いつも残飯を捨てている、雑草が全く生えていないところにジャガイモらしきものが力強く生えている。植えた覚えは一切ない。
よく見てみると、なんと、トマトの花のつぼみが!
「え!?トマト!??笑」
思わず笑ってしまった。ほかの、大事に育てているトマトはみんなあまり元気ないのに、この子だけ、なぜか、チョー元気。力強いつぼみまで咲いている。しかも、多分、大きいトマト。なんか直感がそう言っている。
トマトが落ちて来た
あと、1ヶ月もすれば実家に持っていける。お父さんはトマトが大好き。それだけが理由で始めたトマト栽培。予想外のプレゼント。やっと、目的が果たせそう。
しかし、本当に立派に育ってるな。こんなに大きくなるまで気づかなかった。来るべきしてここに来たんだね。めんそーれー。
結膜炎にはなってしまったけど、この休みを有意義に過ごそうと思う。